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小林製薬中央研究所便り
メグスリノキは豊かな自然林に自生する希少な樹木でした。
今野 剛志 研究員
小林製薬(株) 中央研究所 通販開発グループ 
今野 剛志 研究員

眼病の民間薬として知られる日本固有の樹木です
メグスリノキは、その樹皮や小枝を乾燥させ煎じたものを洗眼に使ったり、煎じて飲むと目によい、と伝えられ、民間薬として数百年の歴史がある樹木です。作家・司馬遼太郎の「播磨灘物語」には、主人公・黒田如水(官兵衛)の祖父が室町末期にメグスリノキで目薬をつくり、財をなしたという記述があるように、メグスリノキはその名の通り、目薬として珍重されていたようです。今回は、メグスリノキを見分けやすい秋を選んで、小林製薬の栄養補助食品に使用しているメグスリノキを採取している、東北地方の自生地を訪ねました。
今野 剛志 研究員
メグスリノキは特徴的な葉で見分けられるそうですが、葉が落ちると伐採のプロでも見分けがつきにくいそうです。
ぬかるむ“けもの道”を登り
メグスリノキの自生地に到着
自然の清水と腐葉土が木を育てます
現地の方の案内で、カモシカのつくったけもの道をたどって、山中に入りました。メグスリノキがよく生育する場所はぬかるんだ急傾斜地のため、車も入れず、伐採した木は人が担いで運び出します。メグスリノキの自生地の自然環境は良好で周囲は水がきれいなことでも知られ、もちろん農薬や肥料の散布もなく、自然の腐葉土の栄養で生長します。また、メグスリノキは発芽率が10%以下のため人工的な栽培は難しく、自生するものを切り出しています。
「最初の10年は細く長く育つけれど、それ以降はなかなか大きくならず、今、生えているメグスリノキをすべて切ってしまうと、数年でなくなる」とお聞きしました。
秋にはひときわ赤く美しく色づくのがメグスリノキです。
自生地は岩と土が混ざり合う足場の悪いところで、メグスリノキに近づくのに苦労しました。
直径10cmになるのに約50年
貴重なので乱獲は禁物
今野 剛志 研究員
メグスリノキは発芽率が低く群生せず、ひと山に数本しか自生しないといわれる貴重な樹木。また、直径が10cmにまで成長するには50年くらい必要だそうです。樹木が枯渇しないように年間の伐採量は厳しくコントロールすることが大切で、そのなかで必要量だけを伐採し、その際には、次の新しい芽が出やすいように、必ず複数の節を切り株に残します。小林製薬の製品では、この木をそのまま粉砕し、粉末化して丸ごと健康成分としていかしています。現地調査でその原料が非常に希少で入手困難なことを実感しました。
メグスリノキ
学名/Acer nikoense Maximowicz
カエデ属 カエデ科
別名/「千里眼の木」「ミツバナ」「長者の木」など日本固有の植物で、本州(山形、宮城以南)、四国、九州に分布する、湿気のある山の中腹などの傾斜地に生える落葉高木。民間で、目の薬として煎じて飲用したり、洗眼するなどに用いられる。特有成分とされるロドデンドロールを含む。
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