


ご隠居さん、こんにちは。あ、お食事中でしたか、すみません。
もう終わるところじゃよ。お茶をつきあってくださらんかな。
ええ、ありがとうございます。
お茶受けに、これを。
はじめて食べるお漬け物ですね。
これはすぐき漬けといってな、京都の特産で、酢茎(すぐき)というカブの仲間を漬けたものなんじゃ。
まろやかな酸味がありますね。
酸味があるのは、乳酸菌発酵しているからじゃな。すぐき漬けからは、ラブレ菌という新しい乳酸菌が発見されておるんじゃよ。
へぇ、乳酸菌って、ヨーグルトなんかに多いんですよねぇ。
それは動物性の乳酸菌じゃな。外国にはヨーグルトなどで乳酸菌を習慣的に食べて、長寿の人がとても多い地域がありますな。日本では、長寿と乳酸菌について研究していた学者さんが、あるとき京都の男性は長生き、という記事を見たことから、京都ならではの漬け物のすぐき漬けに注目して、植物性の乳酸菌「ラブレ菌」を発見したんじゃ。乳酸菌は、腸の調子を整えて、免疫力を高めてくれる、つまりからだが病気などと闘う力を高めてくれるから、積極的に摂りたいものじゃが、日本には、乳製品でおなかを壊す人も多いじゃろう。
うちの亭主がそうですよ。
日本人は、昔から味噌、しょう油などで、植物性の乳酸菌を摂ってきたこともあって、植物性の乳酸菌と相性がいいといわれておるんじゃよ。塩分などが多い環境でも育つラブレ菌は、食べたとき、胃酸なんぞにも強くて、生きたまま腸に届いて腸内環境を改善すると考えられておるんじゃ。
うちの亭主も、そのラブレ菌なら、大丈夫そうですね。でも、すぐき漬けばかりそんなには食べられないですよね?
最近は、栄養補助食品などでも摂れるようですぞ。
それはいいですね。便秘症のあたしにもいいかもしれませんね。
夫婦揃って、ラブレ菌で長生き、が何よりじゃな。

